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2012年01月30日

フォード凄い!

ここ1年で一番驚いた。車重2トンのフォード・エクスプローラーを走らせる2リッターターボエンジンは、スペックを見ていくと「凄い!凄い!」の連続だったりする。そもそもレギュラーガソリン仕様で243馬力/37,3kgmなのだ。230馬力/32,5kgmのフォレスター用2リッターターボってハイオクです。
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フォレスターのエンジンにレギュラーを入れたら、おそらく210馬力の30kgm以下になっちゃうだろう。技術レベルからすれば、圧倒的にフォードの2リッターターボの方が進んでいる。こう書くと日本の自動車メーカーの経営陣と同じく「ターボは燃費が悪い」という時代遅れのことを言う人達が出てくることだろう。

最新のターボとフォレスターのターボ、もはや2世代違うのだった。最も大きな「進化」が直噴化。御存知の通り直噴エンジンはシリンダー内の温度を大幅に下げてくれる。ストイキ燃焼領域広いし。したがって圧縮比を高く出来ます。プジョー508やBMW116iの1,6リッターターボなんか10,5と高い。

フォードのエコブースト2リッターもレギュラーながら圧縮比9,3。ハイオク仕様のフォレスターが9なので、それより高い。しかも最高出力まで勝っているため、ブースト圧も高いということ。日本勢の最新直噴ターボである日産の1,6リッター(ジュークのボディからすれば小排気量じゃない)すらハイオクで圧縮比9,5。

リッターあたりの出力/トルクだってレギュラーのエコブーストが120,1馬力/18,67kgm。日本製ターボだとスポーツエンジンに属すレベル。ハイオク指定の日産117,4馬力/15,14kgmで負け。日本勢がサボッている間、海外のメーカーは直噴ターボを磨き込んでいた、ということでございます。

直噴と並ぶ技術革新がバルブシステム。フィアットのマルチエアなど、アクセルオフにしたってほとんどエンジンブレーキ効かない。乗ると驚くレベル。ブースト圧掛かっていないときのポンピングロスを徹底的に抑えているということです。BMWはバルブトロニックを。フォードも連続可変バルタイを使う。

三つ目が変速機の革新だ。VWやフィアットはツインクラッチでターボラグを抑えている。プジョーもスカイアクティブAT(このATは世界TOP水準になると考える)と同じく”ほぼ”全域でロックアップさせ、アクセルオフ時のタービンの回転数をキープ。ATだけで実用燃費が10%以上違ってくるそうな。

といった進化を知らないと「ターボは燃費が悪い」になってしまう。今やターボは「可変排気量エンジン」だと思うべき。エクスプローラーも巡航時はポンピングロスの少ない2リッター。アクセル踏むと必要な出力に応じた排気量のエンジンになる。だから燃費良い。フォードは全販売台数の半分以上をターボにするそうな。

2月上旬にエクスプローラーのエコブーストエンジン搭載車の試乗会があるので、乗ったらレポートします。(国沢光宏)
posted by polishfactory5 at 10:00| Comment(8) | ECO(経済)なクルマ
この記事へのコメント
直噴エンジンは、三菱とかトヨタががんばっていたのに・・・。ターボだって、税制対策とはいえ、セド・グロやクラウンがみんな2L+ターボエンジンを持っていました。
うまく生かしきれなかったということか。
外国の人は「大排気量=エライ」とは考えずに、純粋にスペックで判断してくれるんですかねぇ〜。どうなんでしょう。
Posted by ぱんだねこ at 2012年01月29日 22:28
レギュラーでリッター当たり18kgmを超えるトルクですか?何かの間違いじゃないですかね?と思ってしまうくらい凄いです。

試乗される際は、ぜひレスポンスと実燃費についてレポートしてください。いろいろ言われますけれども、ウエストゲートバルブが簡単に開くような小径ターボでもない限り、ターボの燃費は悪くありません。ただウエストゲートの開くポイントが高いターボはレスポンスが悪くなりがちです。レスポンスと燃費と最高出力のバランスをどう選ぶかがターボの難しさです。
Posted by Rotarycoupe at 2012年01月29日 22:38
フォードはすごいエンジンを開発しましたね。
マツダと分離したのはエンジン開発での意見の相違でしょうか。
別問題ですかね。
Posted by ノーマルマン at 2012年01月30日 00:51
日本は排気量で値段が決まるからではないでしょうか、小さな排気量では高く売れないからでは。
Posted by at 2012年01月30日 11:18
師匠ご無沙汰しております。タービンはどこ製なんでしょうね。ギャレットとかKKKなんて懐かしい…などと言っている場合ではないですね。三菱、IHIだと嬉しいんですが、日本ブランドであっても日本製ではない気がします。(工場は中国、タイ、欧州などに出て行ってしまってます。)
Posted by カラ付きカキ at 2012年01月30日 12:40
ターボってこんなに凄かったんだ!!って知る機会は確かプジョーが508を出した頃には既にあって、低排気量にターボで大ボディーというトレンドが欧州で出来てから3年は経ってますよね?日本メーカーでも技術者の方が知らない筈はなかったと思いますが、おっしゃる通り経営者や営業が排気量しか見てないせいでオクレてしまったのでしょうかね。

政府も役所もそうですが、日本の古い組織はつくづく風通しが悪い!現場の意見なぞ聞かないし確たる根拠のない楽観ばかりが支配して、苦言の声を挙げれば潰す。こんな連中が戦争やら震災やらの非常時に足を引っ張って事態を悪くするのに、何も学んでませんね、日本人は!

中曾根や橋本、小泉の改革が失敗した時から日本の今日の惨状は予想して然るべきだったのでしょう。
Posted by samine at 2012年01月30日 13:51
エクスプローラは3.5L V6エンジン(十分ダウンサイジングしている)しか日本販売はなかったのに… いつの間にか2L直噴ターボの販売が決まっていたなんて。

この直噴ターボの存在は知っていたのですが、スペックは全く知りませんでした。
何だか凄まじいエンジンですね。
2Lで2tの車重を充分に駆動できるトルクとパワーを出すなんて。


ただ、日本の交通環境で(車重に対して)小排気量ターボエンジンが省燃費エンジンとして成立するかは微妙だと思います。

一般道路でも巡航運転のできる、うちの様な田舎だと、小排気量ターボエンジンは存分に性能を発揮するでしょう。

しかし、ストップ&ゴーを繰り返す道路では、ターボの使用頻度が異常に高く、せっかくの小排気量エンジンの旨味が出てこないように思えます。如何でしょうか?

都内の運転で、2.0ターボエンジン車と3.5Lエンジン車の実燃費の比較をXaCarかCTで企画してくれないかなぁ。
Posted by アップルベリーフィン at 2012年01月31日 00:32
ターボイコールハイパワーの呪縛から逃れられないんでしょうね、国産メーカーは。
ディーゼル車もそうですが、保守的な国民性に輪をかけて保守的なメーカーのトップがあしを引っ張ってしまったんでしょうが、惜しいですよね。

技術は先入観からは生まれてこないってことですね。
Posted by ごっち at 2012年01月31日 21:44
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