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2012年08月19日

簡単ではない

電気自動車は技術的に簡単なのでどんな企業でも市場に参入出来る、と思っている人が多いようだ。私も「電機メーカーにだってチャンスはありますよね!」みたいな質問を受ける。そんな時、即座に「自動車ってそんな甘いモンじゃありません」と答えます。自動車業界の安全基準って、おそろしく高いのだった。

まぁ100歩譲って最高速60km/hで電池容量少ないゴルフカートや近所の足くらいのコミューターくらいなら何とか作れるだろう。しかし自動車となったら無理。テスラと同じくアメリカのベンチャーである『フィスカー』という会社が『カルマ』というPHVを発売した。スポーティクーペで、もはや1900台を販売してる。

カルマは本格的なPHVだ。322馬力のモーター+電池だけで80km走れ、GM製の2リッター255馬力ターボを発電機として稼働させれば480kmの航続距離を持つ。このシステムを見ても解る通り、基本は電気自動車である。量産規模が必要なエンジンはGM製。量産しないと安くならない変速機も使わない。

しかし! カルマは早くも2台が燃えリコールとなった。おそらく今後はメインテナンス用パーツ管理の問題も出てくるだろう。テスラならロータスの部品も使えるけれど、オリジナルのカルマは生産を終了してから10年もパーツをストックしておかなければならない。事故を起こした時の修理コストだってタイヘンそうだ。

カルマを見ていると「やはりベンチャーは大変ですね!」と痛感する。いや、大手の電機メーカーだって性能良く信頼性のある電気自動車を競争力のある価格で販売するのは難しい。耐久性の確保だって難問だ。大量生産を前提としない電気自動車を買うのは、相当のカクゴが必要だと考えます。(国沢光宏)

posted by polishfactory5 at 20:52| Comment(2) | 電気自動車
この記事へのコメント
デンキ屋にも自動車が作れるよ的な発想で来るのはやっぱり生粋のエレキ技術者が多いですね。
東芝のモータ、インバータが、明電舎のがアイミーブに、安川電機はマツダへ、だよと。
シャシーやパッケージングは、ガソリンが動力源だからあのようになったのだとは100%言い切れません。しかし、前述のように主張されるかたには、まずはサスペンションの勉強ををしてみてはどうかと思います。あとはボディーと生産技術。モータでタイヤが回ればOK ではないんだよと。
モータに興味が行ったきりになっているひとには、ボディはだれが作るんだと聞いてみたい。きっとその人は水平分業で、というんです。じゃ、だれがそのボディの衝突試験までやってくれるひとは出てくるのか?まさか規制緩和すればいいなんて言い出さないとも限りませんが。
きっとミニカークラスで売りっぱなしでよいのなら、勝手におやりなさい、でも売れないよ、というのが私の考え方です。
Posted by ぱんだねこ at 2012年08月20日 00:27
デジカメの印象があるからでは、カメラはデジタルになってソニーやパナソニックやカシオが参入して成功をおさめた(カシオはそれほどでもないか)、レンズはカメラメーカーから買ってるみたいだが、車も電動になったら電気メーカーでも作れると思うのだろう、でも衝突安全で車メーカーは相当ノウハウを持っている、カメラも一眼レフや高級品はニコンとキャノンで市場を二分している(オリンパスはどこへ行った)、ロンドンオリンピックでも報道カメラマンの持つカメラはこの2メーカーで独占したらしい。
Posted by at 2012年08月20日 16:04
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